60歳からの電子工作ノート

生涯学習として取り組んでいます。

I2C通信とSPI通信(LCDインターフェイスボード5[V]版とSPIの延長実験)

電源電圧を5[V]とした際に使用するLCDインターフェイスボードを作成しました。またSPIのケーブル延長実験を行いました。

LCDインターフェイスボード(5V版)

図1. LCDインターフェイスボード(5[V]版)回路図

図2. LCDインターフェイスボード(5[V]版)レイアウトとフットプリント

図3. LCDインターフェイスボード(5[V]版)

図4. LCDインターフェイスボード(5[V]版) 部品実装後

図5. LCDインターフェイスボード(5[V]版) 部品表

FPCコネクタのはんだ付け(再検討)

FPCコネクタのはんだ付けについては、資料1*1でも検討しました。

表面実装の部品では基板表面処理はOSP(プリフラックス)または
ENIG(無電解ニッケルめっき及び置換金めっき)が一般的のため、今回の基板ではOSPを選択するつもりでした。しかし基板サイズが小さいため選択できませんでした。またENIGはコスト的に無理でした。結局「有鉛はんだレベラー」となりました。

レベラーが均一でないと凹凸ができてブリッジしやすくなるので、はんだ付けする前に、はんだ吸い取り線ではんだレベラーを溶かしました。

図6. 半田レベラーを均一にするための処理

今回のFPCコネクタのはんだ付けには、先端が細い半田ごて CS-31 20W(goot)と0.3mmΦ の細い共晶はんだ HOZAN H-712を使用しました。

SPIの延長実験

LANケーブルを1m,3m,5mと延長した場合、動作するのか。資料2*2の実験例です。SPI通信はRSPI通信(CLK 16[MHz])と簡易SPI通信(CLK 2[MHz])です。今回作成したLCDインターフェイスボード5[V]版 と資料3*3の3.3[V]版を使用しました。

図7. SPI延長実験の結果

(室温が表示され、℃/Fキーを交互に合計10回押して℃/F表示が変更されたならば、「正常」としています。)

LANケーブル長を変化させた場合のRSPI通信の波形です。

図8. ケーブル長による波形の変化(3.3[V]版)

図9. ケーブル長による波形の変化(5[V]版)

図10. 延長実験とLANケーブル


基板の修正記録

今回の基板はミスもあり、改良もあり6回も作成しました。

・FPCコネクタの空端子をベタGNDにすると、はんだ付け時にブリッジしてしまうため空端子はGNDに接続しないように修正。

LCDバックライトのLEDに電流制限抵抗を入れないと、LCDが熱くなりすぎるため抵抗をつけるように修正。

・FPCコネクタの上接点(スライドロック)は、LCDの着脱が難しいのでフリップロック式の下接点に変更。

・LANケーブルを1本できたので、RJ-45コネクタを1つに変更。

・RSPIのCLKのためかLCD表示がちらつく。このため5Vと3.3VのGNDを分け1点アースにする。

・1点アースの部分と電源ライン 3.3[V]が重なっていたので修正。

図11. 短絡していた基板

 

*1:資料1「I2C通信とSPI通信(4インチ LCDパネルとインターフェイスボード)」https://vabc.hatenadiary.jp/entry/2022/10/10/174722

*2:資料2「SPIによって、3mのケーブルを介した通信を実現することは可能ですか」www.analog.com/jp/education/landing-pages/003/bbs/bbs_18.html

*3:資料3「I2C通信とSPI通信(I2C通信とSPI通信(温湿度表示器の試作)」 https://vabc.hatenadiary.jp/entry/2022/11/22/111325