60歳からの電子工作ノート

生涯学習として取り組んでいます。

USBシリアル変換IC CH340E の 3.3V動作

3.3Vのマイコンとパソコン間でシリアル通信したい。  ㈱秋月電子通商で「USBシリアル変換モジュール(AE-CH340E-TYPEC)」が販売されている。しかし5V仕様になっていた。そこで3.3V専用版を試作した。必要な部品は、CH340E USB・シリアル変換IC、MSOP(10ピン 0.5mmピッチ)-DIP化変換基板、USBtype-CコネクタDIP化キット(シンプル版エコノミータイプ)、USBケーブル USB2.0 TypeAオス⇔TypeCオス 1.5m、セラミックコンデンサ(0.1uF)、抵抗(4.7KΩ)x3、LED、ブレッドボード、ジャンバーワイヤ、3.3V電源、はんだ工具等

回路図は、

 

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回路図 CH340E (3.3V)

ブレッドボード上に配置した。

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ブレッドボード上に配置


秋月電子よりドライバーをダウンロード。(CH341SER_20190305.ZIP)を展開して、インストール。電源3.3Vを入れ、USBケーブルを接続する。Win10のデバイスマネージャーで、COM3に割りついている事を確認する。

 

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バイスマネージャーで、CH340(COM3)を確認

 

 

Tera Termを立ち上げる。シリアル設定。

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Teraterm シリアルポートで接続

 

 Tera Termから送信したデータを、CH340E側でエコーバックするため、TXD(8ピン)とRXD(9ピン)をジャンバーで接続する。

 

 Tera Termより ABC送信。

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ABCを送信後、受信

 

TXD(8ピン)とRXD(9ピン)をジャンバーをはずし、TXDの信号レベルをオシロで確認。

3.3Vの信号が出力されている。

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8ピンTXDの信号レベル


TNOW(6ピン)に接続したLEDは、データ通信中に光るので、通信を確認しやすい。

 

*2021年8月16日 追記

TNOWは、CH340Eの送信時のみ、Highとなり、LEDが点灯します。受信時には、Lowのままで、LEDは消灯したままでした。送受信で、LEDの点灯を期待したのですが、違いました。

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Fig CH340E 送受信とTNOW信号 (黄色:CH340E 8pin(TXD), 緑: CH340E 9pin(RXD) : 青:TNOW)


**2021年9月18日 追記
 上記の回路図では、V3端子をVCC(3.3V)につなげていました。これは、CH340のデータシート (USB to serial chip CH340, Datasheet, Version:2G)の  「7.6 Connect CH340 to MCU and supply power together」の記述によります。
 ブレッドボード上で再度テストしたところ、Win10のデバイスマネージャー上で、COMポートとして認識されない現象が発生しました。

このため、データシートの10ページと同じように、V3にコンデンサをつなげ、GNDに接続しました。

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Fig V3端子の修正版 (VCC=5Vと同じ回路)

  この接続でも、COMポートとして認識されました。

 上記の方が、VCC=5Vでも共用できるので、有用だと思いました。

(前記データシートの8ページによれば、V3につける0.1uFのコンデンサは、internal power node decoupling 用となっています。)